2013年08月12日

現代のカッパたち 〔中村〕

 私の自宅は豊橋市の北部にあり、豊橋駅へも豊川市へも遠からぬ場所にある。


 校区内を国道1号線が貫き、比較的交通の便も良い。


 すくそばには豊川(とよがわ)が流れ、早朝や夕暮れ時になると、川沿いでジョギングや犬の散歩をする人々の姿が多く見受けられる。


 私の父が子供だった昭和20年代には、近所の子供たちが豊川で泳いで遊ぶ姿は日常的な光景であったそうだ。豊橋(とよばし)付近の川面には製材所の材木が浮かび、橋から飛び込んで度胸試しをするのが楽しかったとか。


 当時、そんな子供たちは“カッパ(河童)連中”と呼ばれていたそうだ。


 しかし、現在は豊川で泳ぐ子供の姿はない。時代の変遷とともに遊び方が変わったこともあるが、何しろ遊泳は危険とされ、誰も立ち入らない。






 ただ、年に一度、そんな豊川を子供たちが泳ぐ姿を見る機会がある。


 我が母校(小学校)の恒例行事『豊川横断』がそれである。「挑戦し、やり抜く力」を身につけようと実施されている。



 今年は6年生の息子が泳ぐので、その雄姿を見に行った。


 橋を渡った向こう岸から約150mの距離を平泳ぎで横断するというもの。


 この日のために練習を重ね、全員完泳という目標達成のため頑張ってきたのだそうだ。



 PTAやボランティア、そして学校による万全の準備のおかげで、無事6年生全員が泳ぎ切ることが出来た。息子も難なくクリア!!


 逞しくなったな、と嬉しく思う反面、どんどん親の手を離れていくのかな、と少し寂しくもあり……。


 戦後のカッパたちほど豪快で野性的ではなかろうが、現代の子供たちもなかなか立派なカッパ振りであった。


 豊川を自力で泳ぎ切ったという事実が自信となり、今後の人生の糧になっていくことを切に願う“元カッパ”の父親であった。

  


Posted by 立志塾  at 00:02中村