2016年03月14日

没後100年 〔中村〕

 今から二十数年前、私は公立高校入試の面接試験で、面接官の先生からこんな質問を受けた。


 「最近読んだ本を教えてください」


 私は即答した。


 「夏目漱石の『こころ』を読みました。ただ、内容が難しくよく分からなかったので、高校生になってからもう一度読み返したいと思います」と。







 全くの本音であった。


 中学時分から、文豪の世界の一端に触れたいという意識が芽生えたことはいいものの、いきなり漱石の代表作に頭を突っ込んだのがいけなかった。


 当時の私が、“エゴイズム”だの、“人の内に潜む悲劇的な情念たるもの”だの“過剰な自意識”だの理解出来る訳がなく、難しくて難しくて、読んでいて息が苦しくなった。


 それでも、そんな私に、小説とは言葉をもって素直に人間を描くことである、と教えてくれたのは漱石の作品である。 


 私に文学の扉を開けてくれたのは漱石である。高校生になって“(小説を)書こう”という衝動に駆られたのは彼からの影響に他ならない。


 彼の作品は、どこにでもあるような題材でありながら、それでも巧みな文体で読者を飽きさせることなく、明治の日本の香りを漂わせながら、生きるために孤独の中で苦悩する人間が描かれている。


 今なお人々の心を惹きつけ離さない絶大なる魅力がそこにはある。


 中1国語教科書の巻末に『坊っちゃん』の冒頭が載っている。『吾輩は猫である』も少年少女には知られている。しかし、わたしにとって漱石といえば『こころ』である。









 今年は夏目漱石没後100年にあたるのだそうだ。


 偶然ではあるが、先日こんな本を購入して、漱石について勉強し始めたばかりであった。

没後100年 〔中村〕

 中高生の時に感じ得なかったものを、今の自分なら受け取り、考えることが出来るかもしれない。


 漱石?古い?否、金言の宝庫、現代人にもってこいの心の財産なり。


 本棚の文庫本たちが読んでくれと言っているようだ。

没後100年 〔中村〕


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Posted by 立志塾  at 00:10 │中村